目的で選ぶ田舎暮らし候補地
田舎暮らしをしてみたいけど、縁もゆかりもない地域への移住。
どうやって移住先を探したらいいのか検討がつかない方も多いでしょう。
好きなエリアや旅行などで訪れた地域など移住先を絞り込んでいる人はもう次のステップかと思いますが、
住みたいエリアをまだ決めていない方への道しるべになればと思います。
目的で選ぶ移住候補地
田舎暮らし・スローライフの目的
田舎暮らしを始めたい方の目的は様々です。「自給自足、家庭菜園・農業を楽しみたい方」「登山・釣り・マリンスポーツなどアウトドアを楽しみたい方」「海を眺めて暮らしたい。雪の景色が楽しめるエリアで暮らしたい。」など。さて、あなたのスローライフ・田舎暮らしの目的は何でしょうか?
まずは目的を見つける事が大切です。
目的がないまま田舎暮らしをすると長続きしません。
ここで言う「目的」というのは田舎暮らしの中でしかで達成できない目的という訳ではありません。
日課のウォーキング、ジョギングも自然豊かな田舎の環境ではまた違った楽しみがあるでしょう。
また、絵を描いたり、陶芸などのモノづくり、音楽など、静かな環境・自然の中でより気持ちを高めたり集中することもできます。
もちろん登山や釣り、マリンスポーツなどアウトドア派の方には、より趣味を楽しむ事ができるエリアがあると思います。
その他、自然景観や歴史的な史跡巡り、温泉が好きな方など自分の中で理想の田舎暮らしを想像してみましょう。
街とは違い、娯楽施設・お店が少ない不便な田舎では自然の中で楽しめる事、田舎暮らし自体が楽しいと思える目的を持っていないと退屈な毎日になってしまいます。
目的を決めていない人はまず、田舎暮らしで連想できるキーワードから田舎へ移住して何をしたいのか考えてみましょう。
キーワード
「海」「山」「川」「湖」「温泉」「菜園・自給自足」「芸術」「新鮮な野菜・魚」
海・・・海を眺めて暮らしたい。海の近くに暮らして、釣りやマリンスポーツを楽しみたい。
山・・・山歩き・ハイキング・山登り、山菜取り・雄大な山を眺めて暮らしたい。
川・・・川のせせらぎを聞きながらの生活。渓流釣り、カヌーやボートなどのスポーツ。川沿いを歩いたり、小石を拾ったり…
湖・・・ハイキング、釣り、カヌー・ボート、湖を眺めて暮らしたい。
温泉・・・温泉付きの物件で毎日温泉三昧・湯治、温泉に近い物件で温泉巡りなど
菜園、自給自足・・・敷地の一部で家庭菜園・小さな畑で野菜をつくってみたい。本格的に農業を始めたいなど
芸術・・・陶芸、美術、音楽など気持ちを高めたり、集中できる環境を求めて。
新鮮な野菜、魚・・・地元の新鮮な食材は安くて美味しい。食べる事は毎日の楽しみの一つです。
移住候補地・田舎の探し方
田舎暮らしの目的が見つかれば、住みたいエリア、目的を実現できるエリアを探しましょう。
どこでも達成できる目的であれば、テレビで見た地域、旅行で訪れた地域など、好きなエリアから絞り込んだり、自分に合う気候から探してみましょう。(暖かい所が好きな方は九州や沖縄など南の方角に、雪がある地域が好きな方は北の方角に。)
また、希望とは別に実現可能なエリアがあるかと思います。
現在の居住地から車で通える範囲(週末別荘・二地域居住)、家族との交流・面会など移動可能な範囲など現在のライフスタイルを踏まえて実現可能かどうかも重要ような要素です。
気候条件や広域エリアから移住候補地を探す
ここでは、気候といっても複雑な気候は前提としません。
例えば、年中暖かいところが好きか、四季があるのが好きか、雪景色も見たいかなどの大きな気候です。
これだけで結構地域が絞り込めます。
雪に関して言えば、豪雪地となりうる場所が北海道・東北地方、日本海側の北陸・近畿北部・中国(山陰の一部)にかけて。
そこまで雪は降らないが冬は雪景色がいいというかたはこのエリアに沿って少し南へずらして北関東や甲信地方・岐阜一部などはスキー場等のある豪雪地や標高の高いところを除けばいいでしょう。そしてそこから南西へ進めば雪はあまり降らない地域となります(南関東・東海・近畿・中国(山陽)・九州)。
そして年中暖かい所といえば、沖縄や奄美大島などの南の島で。
まずは気候も考慮しながら自分自身の理想の田舎暮らしを想像して北海道・東北・関東・甲信越・北陸・東海・中国・四国・九州・沖縄と広域エリアから好きなエリアを絞り込んでみましょう。
好きなエリアが特に定まっていない人でも、田舎暮らしの目的が決まっていれば、ある程度エリアも絞り込んでいけると思います。
現在の居住地から遠く離れたエリアの場合、何度か訪れて移住後の生活が実現可能か考えてみましょう。
また、地方移住を推進している各自治体では東京や大阪などで移住セミナーなど移住に関する情報発信を行っていますので、都会にいながら地域での生活について相談することも可能です。
二地域居住・週末田舎暮らし
若い人に特に人気の田舎暮らしスタイル。それが二地域居住、週末田舎暮らしです。
バブル期には田舎にも多くの別荘地が開発され、お手頃価格の別荘から高級別荘地まで週末別荘や長期休暇時に利用する別荘を所有するブームがありました。
現在は別荘地物件だけでなく、別荘地外の田舎暮らし物件を別荘のような利用方法で探されている人が多くいます。
別荘地とは違い、管理などは原則自主管理とはなりますが、別荘地のように管理費がかからないメリットもあります。
二地域居住では仕事は都会の住宅から通勤し、週末になると田舎でのんびり過ごす。ゆくゆく定年後は移住も視野に検討されている方に人気のスタイルです。
頻繁に通うスタイルの為、交通の便(都会から車で2時間程度)の良い立地で検討するのが良いでしょう。
また、雪があっても平気、年中暖かいエリアも憧れる、海もいいけど山もいい。なんて方は建物で選ぶという選択肢も!
田舎家は地域によって独自の文化・建築工法で建てられています。農家・古民家に限定して日本全国の物件を広く探してみるのも面白いです!
こんな家に憧れていたと思うような建物に出会うことも少なくありません。また、一目見てどうしてもこの家に住みたいなんて物件が見つかるのも
田舎暮らしの醍醐味です!
物件の探し方
当サイトをご覧頂いている方は既に田舎暮らし物件情報もいくつか閲覧したことかと思います。
現在ではインターネットで売り出し中・入居者募集中の田舎暮らし物件情報はたくさん閲覧できます。
不動産ポータルサイト・・・ 日本全国の不動産業者が取り扱っている物件情報はほとんど流通しています。
※基本的にはエリアから絞り込んで検索する必要があり、
希望の地域を決めていないと探すのが大変
空き家バンク ・・・ 自治体が扱う空き家情報。不動産業者に流通していない物件も掲載され、掘出し物も。
※不動産業者の物件情報とは違い、管理が行き届いていない物件も多くあるので注意。
田舎暮らし物件サイト・・・ 田舎暮らしに特化した不動産ポータルサイト。当サイト「ビギンズ」も。
※大手不動産ポータルサイトとは異なり、情報数が少ない為、
サイトごとに掲載されている物件情報が異なることが多い。
その他、旅行などで通りかかった地域で気になるエリアがあれば地元の不動産業者へ問い合わせてみるのも良いでしょう。
移住の準備・家族への同意
さて、目的が決まり、移住地の候補、物件探しをしている段階でもう一つ重要な事。家族への同意です。
一人で移住するのか?夫婦で移住するのか?子どもは?
定年退職後のご夫婦の場合、ご夫婦で移住する方や中にはご主人1人だけ移住する方も。
子育て世代ではもちろん家族単位での移住となります。
各世代によって、移住に伴って変化する生活環境は異なりますが、自分一人で移住を決意しても周りの反対があれば簡単には行きません。
たとえ1人での移住、子どもが独立していて夫婦二人での移住となっても、遠く離れる事(将来の親の介護への不安)、移住に伴い購入する物件を将来どうするのか?
(永住の場合、ゆくゆくは子どもが相続する事になるが・・・資産価値や将来の売却処分が煩わしいなどの問題から反対)など、反対されるケースも少なくありません。
自分の人生は自分のもの。
ですが、田舎暮らしに対する想いや夢・目的の実現についてご家族に伝え、またご家族が反対される理由についてもしっかりと話し会いましょう。
移住のタイミング・時期
さて、田舎暮らし・移住についてイメージは膨らんできましたか?
ではいつから移住しよう?ということですが。
◆既に物件を購入済みの人
既に移住先・物件が決まっている人は後は引っ越しするだけですが、
冬の寒さ、雪の厳しい地域へ移住する場合は、いきなり慣れない過酷な冬を迎えるより暖かい春先に移住をお勧め致します。
ただ、寒冷地の物件では水道管や給湯器の凍結、屋根の雪下ろしなど地元業者へ管理を依頼する等、移住前に物件が損傷しないように手配しておきましょう。
◆まだ物件を決めていない人
物件がまだ決まっていない人は、購入のタイミングをしっかりと検討しておきましょう。
上記に記載した通り、寒冷地物件を真冬又は冬の直前に購入する場合は冬季間の管理についてどうするか、厳しい冬から移住するのかしっかり考えておきましょう。
また、現在居住中の自宅についてどうするのか?(賃貸するのか売却するのか)も大事な要素です。
・自宅を売却し、田舎物件を購入する人
自宅を売却(契約)し引き渡しまでは通常1カ月程度。
その間に移住先物件の購入・引っ越しとなりますので、売却を不動産業者へ依頼したと同時に移住先の物件を何件か資料請求・
内見し候補を絞っておきましょう。
売れてから探すと希望の物件に巡り合えないかもしれませんし、
買ってから自宅を売却する場合は手持ち資金の範囲で購入する物件を探さなければなりません。
(居住中の自宅売却に時間がかかる・場合によっては値下げしなければ売れないかもしれないリスクも考慮)
・税務上の注意点
不動産を売った時は譲渡価格が購入時価格より多い場合、譲渡所得税が発生致します。
購入時価格を証明する書類がない場合(領収書紛失・契約書紛失など)は購入価格は売却額の5%しか認められず(みなし取得価格)、売却価格のほとんどに対して20%~39%(住民税含む)課税されます。
ですが、マイホーム(居住用財産)を売ったときは、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。
これを、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例といいます。
特例には何点か条件がありますが、その一つに以下の条件があります。
(1) 自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。
なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年目を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
(注) 住んでいた家屋又は住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の2つの要件全てに当てはまることが必要です。
イ その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。
ロ 家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
つまり、移住に際し、売却を検討している場合、移住後3年目を経過後の年末までに売却しなければこの特例が使えず、譲渡所得税がかかる場合があります。
また、移住後に誰かに賃貸した場合はこの特例が使えなくなりますので、その点も注意が必要です。
購入時の契約書類や領収書など取得価格を証明できる書類がない場合は特にこの点に注意が必要です。
田舎暮らし成功のカギ
田舎暮らし成功のカギは1にも2にも情報収集です。
地域情報、気候、行政サービスや支援制度、物件情報についてしっかりと調べて決めましょう。
そして自分のライフスタイル、目的にあった地域・物件に巡り合えたら、資金計画・移住の計画、家族の同意が大切です。
また、移住後は周辺の人々との人間関係が大事です。
人情味のある田舎の人はコミュニケーションを大切にします。
良好な関係を構築すれば、地域のことや困っている事にも手を差し伸べてもらえ、知らない土地での新生活は随分と快適になります。
スローライフ・田舎暮らしは十人十色
スローライフ・田舎暮らしは十人十色です。当サイトでは「海・山・菜園付き・温泉付き・温泉近く・市街地近く・古民家・リフォーム済み・庭園付き・他」など、テーマから田舎暮らしを提案する機能も備えています!あなたにあった田舎を探してみましょう♪